designer Interview - VON BARDONITZ (BERLIN)
VON BARDONITZ (BERLIN)/
デザイナー Nicole Roscher
reported by Rie Sahara
http://riesahara.net/
http://fotologue.jp/riesahara/

foto/sahara
今年1月、ドイツ/ベルリンで行われたBFW(ベルリンファッションウィーク)でひときわ注目を集めた若手デザイナーがいる。VON BARDONITZこと、デザイナーのNicole Roscherだ。
彫刻を思わせるような美しいフォルムと、クラシカルな素材を惜しまず使用した彼女の服は、ポップカルチャー全盛のベルリンファッションシーンのなかでは、他のデザイナーと一線を画す存在である。
今回は、プレンツワーベルグにある彼女のアトリエに取材に訪れた。
Q: まず今回のコレクションについてですが、インスピレーションになったものはなんですか。
Nicole: これは今回のコレクションに限らず全ての服作りに渡ることですが、コンセプトには「家族の歴史」があります。
私の家系には特別に面白い伝統があって、自分の洋服を代々次の若い世代に譲り渡していくんです。なんのためかは私にも分かりません。実際、今日私が着ているこのフロックコートも、叔父から譲り受けた200年くらい前の先祖の着ていたものです。
家系の中の誰が着用してきたのかはわかりませんが、いまもなおとても良い状態で、時代を超えてこうして着られるということはすばらしいことです。子供の頃からこの独特の風習に親しんでいたことは、いまの私の服作りの源流となりました。古いものを受け継いでいき、新しいものに変換させていくこと、これが私の服作りにおけるコンセプトです。
Q:とても200年程前のものとは思えませんね。買われたものだとばかり思っていました。
VON BARDONITZから漂うクラシカルな時代の空気はそこから養われたものだったんですね。
前回のコレクション"OSWALD 1848"もご自身の家系にまつわるものですか。
Nicole: ええ、実際に家系の中に実在した人物から着想を得ました。オズワルドは誰よりも強く精神の自由を求めて政治活動をしていた人の名前です。1848年の乱に人々のために戦おうとして、実際は反乱に動向できなかった。情熱と夢想にはさまれその後正気を失ってしまったというストーリーからコレクションは制作されています。
Q:実際のストーリーがモチーフになっているんですね。すべてのコレクションは一人で制作されているものですか。
Nicole:ええ、一人アシスタントがいますが、基本的には一人です。ですが常にアーティストたちと仕事をしていますね。しかしすべて一人でこなしているので4ヶ月先まで予定がびっしりです。いまは次のBFWに向けて"THE OFFER"の運営もしています。
"THE OFFER"というのは、若手デザイナーのためのプラットフォーム的な役割を持つデザイナー組織です。2008年に、私とAnnmee, Magdalena Schaffrinが中心になって設立しました。
これによってデザイナーがいままでひとり行って来た作業の負担を減らし、ネットワークを広げることを目的としています。
自身もモデルでもあるNicole。非常に強い眼差しと彼女が放つ独特のオーラは、人を惹きつけて止まない。
彼女がこれからのベルリンファッションシーンを率いる存在になるだろう、必見の人物である。
(sahara/Berlin)
VON BARDONITZ
http://www.vonbardonitz.net/
THE OFFER
http://www.theofferberlin.com
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